nk2367nkの日記

覚え書きです。

今日のコラム

8月22日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

国民を叱る

 私は総理大臣というものは、新しく就任したならまず国民を叱らなければならないと思います。今は国民を叱る人が誰もいません。国民に対してご機嫌をとることはしても、国民を叱ることはありません。だから国民は甘え、他を頼るようになる。それが経済の上にも、政治の上にも行き詰まりが出てきた一つの大きな原因だと思います。かつて、ケネディ大統領が言ったように、日本の総理大臣も「私は総理大臣になりましたが、みなさんは私に求めてはいけません。国に対して求めるよりも、国のために何をなすべきかをお考えいただきたい。そうしないと日本はよくなりません」こういうことを言うべきだと思うのです。



筆洗

2013年8月21日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)


▼うちわであおぎ、打ち水をまいて…。ミツバチも、そうやって猛暑をしのいでいるらしい

▼『ミツバチの世界』(タウツ著、丸善)などによると、気温が三五度あたりを超えると、卵やサナギを守るため、働き蜂は水を巣の中にまいて羽であおぎ、温度を下げる。実験では巣の表面が七〇度になっても、巣の中は三五度に保たれるというから、すごい性能のエアコンだ

▼この「働き蜂エアコン」は、暖房も可能だ。羽を動かすために使う強力な筋肉をただ震わせて、熱を発することができる。ちょうど、車のエンジンを空吹かしするようなものだ

▼さらに驚くべきことに、ニホンミツバチは、この発熱の技を天敵のオオスズメバチ退治にも使うという。スズメバチが巣に侵入してくると、数百匹の働き蜂が一斉に殺到し、天敵を包み込む球になる

▼球の中の温度は四六、七度。ミツバチは約四九度まで耐えられるが、スズメバチは約四五度で昇天。玉川大学の小野正人教授らが発見した蒸し殺しの技「熱殺蜂球形成」である

▼そんな高度な生き残りの術を持つミツバチも、最近は謎の大量死に見舞われている。犯人と疑われるネオニコチノイド系農薬が、市販の蜂蜜からも検出されたという。人間には害のないレベルというが、問題はミツバチの健康。ミツバチが暮らせないような世界では、人間も生きてはいけないだろう。




2013年8月22日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル

天声人語

▼水に恵まれた国土のゆえだろう。私たちは比喩としての水のイメージを豊富に持っている国民だと、本紙歌壇の選者馬場あき子さんが書いていた。たしかに「水もしたたる」や「水を向ける」など、誰でも指折り挙げることができる

▼しかし今、「水も漏らさぬ」は立つ瀬がない。福島第一原発のタンクから、高濃度の放射能汚染水が漏れていたことがわかった。推計でドラム缶1500本分。大部分は地中にしみこんだとみられ、付近から高い放射線量が計測されている

原子力規制委は、国際的な尺度でレベル3の「重大な異常事象」にあたるとの見解を示した。そもそもの事故が大きすぎて感覚が鈍るが、平時にこのレベルなら大騒ぎになろう。漏れた原因さえ分かっていない

▼それにしても、水に絡む、次から次への深刻事態である。1日に約300トンの汚染水が海に流れ込んでいるという試算が出たのは、つい先日のことだ。あれやこれやで、東電はもはや、ダウン寸前のボクサーさながらだ

▼立っているのがやっとの一企業に、事故処理を任せっぱなしにはできまい。原発の再稼働や諸外国への売り込みを急ぐために、廃炉、収束は東電に任せて自らの責任は水に流したい。そうした意図が政府にあると見るのは、勘ぐりが過ぎようか

▼「水に流す」とは、なかったことにすること。いわゆる禊(みそ)ぎの思想が裏にあるという。禊ぎは政治家の得意技だが、国策として推進した事実は消しようもない。災害は今も進行中である。