nk2367nkの日記

覚え書きです。

今日のコラム


☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆

2月19日 松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
最善の上にも最善がある

会社としては、常に何事も最善と思ってやっているし、みなさんもそれに基づいて最大の努力を払っていると思います。しかし、立場をかえて、お客様の側からいうと、まだまだこう考えてほしい、こうあってほしいという希望が出るのも、また当然だと思います。

そういうことを考えてみると、ものには最善の上にさらに最善がある、限りなく上には上がある。それを一段一段、そういう訴えを聞くたびに素直にそれを聞いて、検討するということが永遠に必要ではないかと思うのです。そういう意見をよく汲み上げて、改める点があれば改める、というようにすることが必要だと思います。


【コラム】筆洗 東京新聞TOKYOWeb

2014年2月18日
 
仲代達矢さん(81)の映画デビュー作は何か。著書には、「二十三歳の私は『火の鳥』(一九五六年)で本格映画デビューした」とあるが、その二年前にある映画に出ている。黒沢明監督の「七人の侍」。エキストラとしての出演だが、こっちの方が早い

▼「本格映画デビュー」と、断っているのはそのせいか。それほど「七人の侍」にはいい思い出がなく、「屈辱的だった」とさえ言っている

▼数秒しか映らぬ浪人役。それでも黒沢さんは「なんだ、その歩き方は」と何度もやり直しを求めた。わずかなシーンに約六時間。その間、主役は待たされる。「なんだ、あいつは」の声が聞こえる

▼エキストラの青年はどんなに居たたまれなかったことか。その後に、黒沢さんの「用心棒」(六一年)の出演依頼をいったん断った理由もここにある

▼この人のデビューはどうだったか。ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を獲得した黒木華(はる)さん。野田秀樹さんの「ザ・キャラクター」(二〇一〇年)が舞台デビューと聞くが、記憶がない。調べるとそのはずで役名もない「その他大勢」の一人。一一年の阿佐ケ谷スパイダースの「荒野に立つ」。失礼だが強い印象はない

▼一歩一歩か。雪道。コツは一歩ずつ踏み締めること。慌てれば滑る。脇見をすれば足を取られる。名優と国際賞女優が教えてくれるのは雪道の歩き方ばかりではない。


【社説】東京新聞TOKYOWeb

黒木さん銀熊賞 世界に輝かせたい邦画

2014年2月18日
 

ベルリン国際映画祭黒木華さんが最優秀女優賞(銀熊賞)に輝いた。二十三歳にしてしなやかさあふれる演技が世界の人々の心をつかんだ。現代の日本映画界そして日本人女性の快挙を喜びたい。

大雪に見舞われ、いてついた日本列島にドイツから届いたホットな話題であった。

出演した映画は、山田洋次監督の八十二作目となる「小さいおうち」。中島京子さんの直木賞受賞小説が原作だ。

日本人の銀熊賞は、左幸子さん、田中絹代さん、寺島しのぶさんに次いで四人目。最年少での受賞には喝采を送りたい。

京都造形芸術大学在学中に舞台デビューし、映画の初出演は三年前だ。それでも、審査員の総評で、女性の活躍を描いた多くの作品の中で「演技力は群を抜いた」と言わしめた。

国内の映画新人賞を総なめにした末に、一気に国際舞台に躍り出た形だ。実力派女優としての前途が楽しみである。日本の若い女性陣にも夢と希望を与えよう。

映画では、昭和の初期、東京郊外の中流家庭で起きる不倫を軸に家族模様が描かれる。黒木さんは、山形から上京して住み込みで奉公し、すべてを目撃する布宮タキを演じている。

昭和の女性の立ち居振る舞いが醸し出す雰囲気が、極めて大きなウエートを占める作品である。平成生まれの黒木さんだが、日本人が心の奥底に抱いているだろう美意識を世界に通用するメッセージにまで高めることに成功した。

その鋭く柔らかい感性は、日本の現代っ子が秘める可能性を物語っているのかもしれない。映画界にとどまらず、さまざまな分野での躍進をも期待させられる。

そして、今度の銀熊賞の受賞は同時に、長年にわたり家族を描き出してきた山田監督に授与された栄誉でもあった。

コンペティション部門の出品は五作目だが、主要賞の受賞は初めてである。オーディションで黒木さんを抜てきした山田監督の先見の明のたまものといえよう。

審査員は総評で「監督にも賞をあげたかったが、賞が足りなかった」と言及した。もちろん、お世辞ではあるまい。

洋の東西を問わず家族のありようや幸せのかたちは、人々が追い求めてやまない永遠のテーマなのだろう。戦争がもたらす悲劇。平和を保つ難しさ。世界が向き合う切実な問いに、日本ならではの発信を続けたい。


☆ 今日も寒いですが、皆様にとって良い一日で有りますように。☆